「学びの交差点」は、きこえない教職員が全国の仲間とつながり、授業づくりのヒントや実践を共有する学びのプラットフォームです

幼児教育の現在とこれからについて

2025年4月発行 全聴教会報第109号掲載

語り手:石村 由美子(神奈川県川崎市立聾学校 幼稚部 教諭)
聞き手:俵積田 知里(鹿児島県立鹿児島聾学校 中学部国語科・聴覚相談センター)

俵積田(以下同):初めまして、鹿児島聾の俵積田と申します。前回は奈良県立ろう学校の吉本先生に幼児教育の草創期について伺いました。今回は幼児教育の現在とこれからについて神奈川県川崎市立聾学校の石村由美子先生に伺います、よろしくお願いいたします。

石村(以下同):川崎市立聾学校幼稚部の石村です。よろしくお願いします。

ーまずは先生の経歴について伺ってもよろしいですか。

私は生まれも育ちも横浜で、横浜市立聾学校(現横浜市立ろう特別支援学校)を卒業しました。卒業後は企業で1年半ほどOLをしていたのですが、やはり好きなことを仕事にしたいと思って仕事を辞め、保育士になるために専門学校に通いました。そしてあることをきっかけに聾学校の先生を目指しました。その後横浜ろうに勤め、産休や育休、退職などを経て、現在は川崎聾で働いています。

ーそうなんですね。前回の会報は読んでいただけたでしょうか。吉本先生のペンリレー記事を読まれた感想を伺いたいです。

先日届いたので読みましたよ。実は私が聾学校の教師を目指したのは、吉本先生がきっかけで、吉本先生はなんというか、憧れの存在なんです。

ーそうなんですね!

はい。専門学校に通いつつ横浜の「ひよこっち」(聴覚障害児・者のための自己啓発グループ)に携わっていた頃、吉本先生が来て講演や読み聞かせをしてくださったんです。読み聞かせにすごく魅力があったし、「ろうでも幼稚部の教員になれるんだ!」と気付いて、教員を目指しました。幼稚部教員のろう者がまだ吉本先生お一人だけだった頃の話です。なのでペンリレーを読んで、「やはり吉本先生はすごい」と思ったし、本を読んでイメージが浮かぶことの大切さや、手話の必要性、子供達のアイデンティティを育てることが私達の仕事だと改めて感じました。

ーこの会報を読んだ吉本先生も喜ばれると思います。

でも、その時の講演で一度しかお会いしたことはないんです。本当は奈良ろうに行って、吉本先生の幼稚部での授業を参観したいのですが、先生は今は中学部にいらっしゃるので…それだけが残念です。

ー確かにそうですね。では次に、石村先生が今読み聞かせをするときに大事にされていることや、おすすめの絵本などを教えていただきたいです。

会員限定

この先は 全国聴覚障害教職員協議会 会員 の方のみご覧いただけます。